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2017.02.17

LGBTからSOGIへ~「誰にでも性的指向・性自認はある」という考え方

先日、NHKのニュースを見ていると、住宅情報サイトの「SUUMO(スーモ)」が「LGBTフレンドリー」というカテゴリを来月から追加するということが報道されていました。

関連リンク:SUUMO LGBTの人たちが入居可能 物件検索サービス開始へ

LGBTの人たちが賃貸住宅への入居を断られるなど、物件探しに苦労している現状があるとして、SUUMOがこのサービスを始めるそうです(フタミ商事のホームページには「ゲイさん歓迎」がありますよ!)。

これが良い事なのか、悪い事なのか、私はLGBT当事者ではないのでわかりません。「こんなサービスを始めること自体が差別なのでは?」という意見もあるかと思います。でも、”LGBTの人は物件探しに苦労する”というのは、私の実感としてもあります。

弊社でLGBTの方、特にゲイの方を案内していて言われたことは、

  • 不動産会社①「ゲイの人?だめだめ!」ガチャン(なぜかキレ気味)
  • 不動産会社②「ウチはゲイの人が嫌いだから。」
  • 不動産会社③「ゲイの人に貸すほど落ちたくはないって家主が言うんだよね。」

特に3つ目は衝撃的でしたね…これはないわ。

弊社に来られるお客様は約8割がLGBTの方、そして、自社物件(管理物件を含む)は全てLGBTの方でも借りられる物件です。よく「LGBTフレンドリーな不動産会社ですよね。」なんて言われますが、正直なところあまり意識したことがないんです。人間だもの、LGBTだってそうじゃなくたって、良い人と悪い人がいますから。(実際のところ弊社の取り扱いが店舗物件が多く、お部屋のことではあまり貢献できていないのですが…)

そういえば、「LGBTビジネスは儲かる!」という情報に影響されて、「LGBT専用窓口を開設しました!」なんて不動産屋もあったなぁ。あからさまにこの人はLGBTですとわかってしまうことは、今の日本ではデリケートな問題だと思うので、SUUMOのやり方のほうが親切なのかもしれません。

ところで、最近、国際的にはLGBTではなく『SOGI(エスオージーアイ又はソギ)』という言葉が使われ始めているそうです。

LGBTはもう皆さんご存知かとは思いますが、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(生まれた時のカラだの性別にとらわれない生き方を選ぶ人)の頭文字を合わせた呼び方です。それに対してSOGIとは、

SO(セクシャルオリエンテーション・性的指向)と、GI(ジェンダーアイデンティティ・性自認)とを合わせたものです。う~ん、ちょっと難しいですね…

言葉を変えると、SOは性的指向なので、”恋愛対象として、異性が好きか・同性が好きか・異性も同性も両方が好きか・どちらにも興味がないか”、GIは性自認なので、”自分はシスジェンダー(生まれた時のカラダの性別と自分の認識する性別が一致している人)か・トランスジェンダーか”、そして、全ての人はその組み合わせで成り立っているということです。たぶん。

自分の場合は、SOは異性指向で、GIはシスジェンダーです。SOとGIの性的多様性の中にLGBTの人も自分もいます。トランスジェンダーだけどゲイの人もいます。AB型の人や左利きの人は数が少ないのと同じで、LGBTの人はSOGIの中で数が少ないというだけです。ちなみに、LGBTのシンボルであるレインボーフラッグ、まさにこの多様性の象徴とされています。

まあ、LGBTよりSOGIの考え方が正しいというよりは、「SOGIという考え方を理解した上で、LGBTフレンドリーをアピールしよう!」ということなのでしょう。弊社はもちろんLGBTフレンドリーではありますが、名刺の裏のコレくらいのアピールがちょうどいいところです。